浅草橋駅バリアフリー化へ 住民団体が再びJRと協議
千葉支社「方向示す努力」表明

浅草橋駅のバリアフリー化をめざす会(庄司義次代表、以下「めざす会」)は8月29日、JR東日本千葉支社と二回目の協議を行いました。私も前回に続き参加しました。JRは「技術的な提案ができるようがんばっている。台東区とも前向きに協議しており、さらに前にすすむよう努力する」と答えました。
 「めざす会」は、7月13日に一万人の署名を提出し、バリアフリーや駅施設の改善での要望を行っていました。この日は、その回答を得ることが大きな目的でした。
 冒頭、「めざす会」代表は前回以降集めた2100筆の署名を提出。毎週駅頭で行っている署名行動に寄せられた、高齢者や子育て層の切実な声をあらためて訴え、JRの計画の進捗状況を質問しました。
 千葉支社からは総務部企画室の榎本隆氏が出席。構造的に難しい問題を、技術的に解決するための検討をすすめている。地権者・利害関係者も数が多いので、方針を示すのは相当固まった段階でしか行えない。台東区とは真摯な協議を重ねているのでもう少し待ってほしい…と答えました。
 「めざす会」の参加者からは、前向きな検討が進んでいるようには見えない。いつまでに方向性を示すのか明確にしてほしい…など、厳しい意見が続出しました。
 私は、榎本氏が「10年以上前、JRが示した計画を区が区道の占用問題で了承せず実現しなかった」と発言したので、「そういう見解を現段階で述べること自体が、検討を進めていないという不信になる。台東区は議会でも、ここ2〜3年は、区道の占用などあらゆる努力を惜しまない、と答弁している。JRはそういう区の姿勢の変化を認識していないのか」とただしました。
 これには榎本氏も、「最近台東区は相当柔軟になっていると思っている」と答えました。

街づくり機運高まる中で前進を
          あきま洋

 「めざす会」の2度目の協議は大きな収穫があったと思います。「技術的にクリアできる方針を示すのはJRの責任」を明らかにさせました。千葉支社は従来以上に、区との協議で前進させる態度を示したように見受けました。
 浅草橋地域は今、街づくりを住民が主人公で進めよう、という機運が広がっています。10月11日には「浅草みなみの『持ち味』を語り合う」シンポジウムが行われます。区「下町塾」でも鳥越地区のワークショップが講座に入りました。この機運は必ず駅の改善につながるでしょう。