区立浅草小学校(花川戸一丁目)の南側に隣接する地に、十三階・高さ四十b近いワンルームマンション建築がすすめられています。学校関係者、地域で教育環境の悪化への不安が広がり、このほど住民の会が発足。年末、台東区に建築紛争の調停あっせんを申し出るとともに、建築主に設計変更を求める署名運動を始めました。
浅草小学校は敷地の南東側に校舎があり、プールは屋上に設置されています。現設計では、秋から冬にかけて校庭や校舎への日照が遮られ、教室からマンションの窓やベランダまで十数bしかありません。ワンルームマンション居住者が、教室やプールを容易にのぞけます。 近年、子どもを無断撮影した映像がインターネットで流される事件が頻発しています。浅草駅すぐ近くという立地条件もあり、どんな人が居住するのか。子どもたちのプライバシー、教育環境が脅かされることは必至です。 建築主の株式会社「住協」(本社・所沢市)は昨年九月、同敷地を買収し、昨年暮れまでに建物を解体し終えています。一月十日から着工する予定で、昨年二回、近隣住民への説明会を行いました。 一回目の説明会で、この点の改善を住民や学校・PTAが強く求めたことに対し、住協は二回目の説明会で、窓の数を減らす、ベランダの構造を変えるなどのわずかな変更を提示しましたが、到底、住民に納得できるものではありませんでした。
私は第2回目の説明会、12月25日に学区域内の町会長がよびかけた集会に参加し、建築主の不誠実な姿勢、地域・学校関係者の怒りに触れ、なんとかしなければと決意しているところです。 まず第一は、地域の運動を応援することです。 学区域内の町会長のよびかけで、建築主に対し、設計の変更、ファミリーマンションへの計画の変更…など、地域をあげて要請していくことを確認。「学校の教育環境を悪化させる住協ワンルームマンション建築計画の見直しを求める会」(会長=矢貝朝政・花川戸一丁目町会長)が発足しました。 同会は12月28日、区の調停あっせんを申し出、建築主に対する署名運動を始めました。
もう一つは、住環境はじめ人間が安心して住み続けられる街づくりの観点で、ワンルームマンション建設を規制している区条例(集合住宅の建築及び管理に関する条例)を改正し、こういう建築物を規制していくことです。 この条例は、今回の問題のような教育環境については問題にしていません。 近年、商店街に面したマンション建設でも1階店舗の付置義務がないことが問題になっていました。 まちづくり全体の観点から早急に条例を改正すべきです。 |