子育て支援特別委員会の委員長として14日の「台東区母子寡婦福祉協議会」総会でのあいさつを要請されました。

 恥ずかしいことですが、このお話をいただくまで、この会の存在を知りませんでした。母子・父子家庭が語り合い、励ましあって親睦と生活の向上を図る団体で、台東区では区と共催し、ひとり親家庭のバスハイク(年2回)や子ども家庭支援センターで毎月実施の「1歳のお誕生会」を支援しているそうです。

 前身は「東京都未亡人同盟」。昭和24年に設立されました。戦争で夫を失った女性が助け合って社会的地位を向上させる運動を始めた、という歴史があります。

 それを聞いて思い出したのが、今都議選予定候補者として奮闘している杉山光男さんの話です。
「浅草区史」という本(写真)に、「浅草区戦時婦人授産会」という団体が出てきます。「日露戦争の出征軍人の家族及び遺族を激励して授産場をつくり、その生計をたてしめる」ための組織。「明治37年日露の国交断絶して百万の将子満州の野に転戦しその労苦言語に絶す。しかもその家族・遺族にして生計困難なるもの少なからず。真に道場に堪えざるなり。すなわち浅草婦人会は38年7月本会を組織し」とあります。

 


 会則には「本会は事務所を東京市浅草区役所(現在の公会堂)内に置き、漸次各所に授産場を建設し区内に現住する出征軍人の遺族または家族にして生計不知意(不如意の間違いか?)の人々に簡易なる職業を与え、自営自治の堵によりて慰安せしむるを以て目的とす」(第2条)とあります。

 感動したのは第19条。「携帯児は就業中一定の場所に収容し保母をして懇切に之を保護せしむるは勿論、衛生と品性統治には最も注意を加うるものとす」。企業内保育所をつくっていたことがわかります。

 戦争は女性や子どもに大変な犠牲を強いることは、110年前も今も同じ。橋下発言は本当にとんでもないと思います。
 また、いま子どもの貧困対策、とくに母子・父子家庭の貧困問題が政治課題です。委員会の大きなテーマとして議論していきたいと、改めて思いました。


▲戻る