ものづくり現場公開の企画
台東区が新たな発信源に
 区内で出版発表と交流

 ものづくりの現場を公開し、業界や取引先だけでなく、地域や消費者に体験してもらう取り組みが広がりを見せています。このほど、(株)ソーシャルデザイン研究所の鈴木淳氏(台東デザイナーズビレッジ村長)が、その経験をまとめた「オープンファクトリーガイドブック」を発行。3月24日、発行報告会と交流会が開かれました。
 今回、この冊子でとりあげられたのは、台東区内のモノマチ(御徒町から蔵前地域中心)、エーラウンド(浅草地域)をはじめスミファ(墨田区)、おおたオープンファクトリー(大田区)、燕三条工場の祭典(新潟県)、高岡クラフツーリズモ(富山県)、ヤマハシハタオリ産地バスツアー(山梨県)など7つの実践です。

 7つのオープンファクトリーから、概要、取り組んでよかったこと、今後の展望などについて、生き生きとした報告がありました。
行政のサポートの強弱、ものづくり後継者と起業者のかかわり方、はたらきかけの対象や規模の違い…など、七つそれぞれが異なりますが、産地を支えてきた職人が自らの技術を再認識したり、地域産業の新しい人間つながりが始まったりと、実践の効果は共通しています。

台東モノマチの代表は、「地域の『化学反応』が想像を超えて始まっている」、エーラウンドの代表は「この街でおもしろいことやりたい、のプラットホームになりつつある」と、地域での広がりを強調していました。
おおたオープンファクトリーの代表は「私たちもモノマチと称して始める準備をしていたが、台東にタッチの差で遅れをとりました。ものづくりで街をおこしていこう、という目標は一緒です」と発言。

台東区での実践が、全国的な刺激になっています。


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