5月25日の区議会企画総務委員会に報告された、台東区が所有する二つの土地の売却。どちらも、区民の要求、これまでの方針からしても問題です。ところが私以外の議員は全員賛成。議会が認めてしまいました。

認可保育園整備に最適
旧台東図書館付設駐輪場(三筋2)


 台東区は三筋二丁目の旧台東図書館付設駐輪場の土地・六十六坪を東京都水道局に売却します。
 水道局が自家発電装置の設置に伴い、現在の駐車場が手狭になるため買収したいというのが理由です。現在区は、同地を水道局に駐車場として賃貸しています。
 自宅の近所ですので私はよく通りますが、いつも二、三台しか止まっていません。しかも、自家発電に必要なスペースは車二台分ほど(水道局総務課長)で、こんな広さは必要ありません。
 台東区は現在、保育所待機児童の対策が喫緊の課題。南部地域はとくに深刻です。来年四月に開設する認可保育所のスペースが見つからず、浅草橋の五十六坪の区有地に建設する苦渋の方針を示したばかりでした。
 私は「この地は浅草橋より広い保育所整備に絶好の場所。水道局は近隣の鳥越に七十坪ほどの土地を所有し駐車場で貸している。売却は見直すべきだ」と主張しましたが、私以外の委員全員が了承してしまいました。
 今後、鳥越の水道局所有の土地を区民要求実現のため活用させるように頑張ります。


下町風俗資料館の拡充、区民文化の振興に
旧上野区民館(上野2)


 上野二丁目の旧上野区民館の土地は上野公園再整備のため東京都に売却します。
 旧上野区民館はこの十年、@芸術支援施設として整備、A手狭になった下町風俗資料館拡充のためのタネ地などとして活用…と二つの方向で区と議会の間で議論されてきました。今回の売却は昨年十一月の都からの申し入れであり、あまりに唐突です。
 私は「台東区の文化行政の一貫性、区議会の議論の到達からして認められない。せめて風俗資料館の拡充について、都が支援する確約をとってから売却を」と主張。しかし私以外全員が承諾してしまいました。
 東京都に対し、風俗資料館の拡充などを強く求めていきます。


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