あきま 決算年度は消費税が8%に上がった史上最大の増税の年だった。区民の営業と生活にどんな影響を与えたと認識しているか。

区長 事業者へのアンケートでは70%が「影響なし」と答えている。物価上昇もあり区民生活には影響があった。

あきま アンケートは消費税を価格に転嫁できたかどうか、という回答だと推測できる。消費不況による中小企業の苦境をしっかり認識すべきだ。
 消費税10%に反対する意思はないか。

区長 10%は国が適切に判断したもの。動向を注視する。

あきま 注視というのは10%増税賛成とおなじこと。中小零細企業と高齢者の街の区長としてふさわしくない。
 生活が大変な中で、安倍政権は昨年、医療・介護総合法を成立させ、区民に重大なマイナスをもたらす改悪がすすんでいる。区はその影響をつぶさに調査し施策に反映させるべきだが、どうか。

区長 改正で費用負担の公平化が示された、と解釈している。影響については確認する。

あきま 影響について無関心な姿勢から少しは前に進んだと思っていいのか。しかし、介護や福祉の現場では、指定管理者の運営上看過できない実態がある。
 松が谷ケアハウスは入居に際し、保証人のいない高齢者に公正証書遺言の提出を求めている。人権侵害とは思わないか。

区長 トラブルを未然に防ぐためだ。適切に対応する。

あきま 相続人でさえ、被相続人がなくなって初めて公証役場に照会できるほど、遺言は個人の内心の自由にかかわるもの。裁判を起こされたら区は敗訴するだろう。改めよ。
 社会福祉事業団は深刻な事態。労基法違反や異常に高い離職率の原因をどう考えているのか。

区長 労務管理に問題があった。事業団も人材流動化の影響を受けている。

あきま その掘り下げ方では、同じ過ちを繰り返す。平成18年・19年、介護報酬だけで自立せよ、として多額の予算を引き上げたことが要因だ。人員不足を解消することをはじめ財政支援を強めるべきだがどうか。

区長 7月に策定した方向性に基づき、事業団を支援していく。

あきま この年度まで行った行革の財源確保目標を3倍も上回って達成したのに、区民のくらしに回さなかったため、貯めこみばかり増えた。服部区長も今まで同様の行財政運営を踏襲するのか。

区長 地域包括ケア、子育て新制度、障害者支援など、確固としてすすめる。区財政は楽観できない。健全で持続的な行財政運営に努める。

あきま 要支援の方への保険給付はずしで健康悪化をまねかないようにする、保育園待機児童を29年度までにゼロにする、など大変な仕事だ。思い切った財政出動をすべきだ。そういう姿勢が見られぬ決算は認められない。


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