「台東区は温室効果ガス削減目標を後退させていいのか」。3日の区議会環境・安全安心特別委員会で、ただしました。 区は平成22年から10年間の現行「環境基本計画」を期間途中で改定します。この日示された「中間のまとめ」は、「温室効果ガス削減目標を、2013年度を基準にして2030年度までに26%削減」としました。COP21に日本政府が持ち込み、消極的な姿勢に多くの国から批判が出た目標です。 区の現行計画は「2000年を基準に2020年度25%削減」です。私は「今回の目標は2020年までに88万トンに減らそうという現計画から、その10年後の2030年までに98万トン減らせばいいという目標になる。区民に地球温暖化対策を後退していい、という誤った情報発信にならないか」と質問しました(下表参照)。 ところが区は「東日本大震災で状況が変わった。後退したとは考えていない」と、あたかも原発が稼働しなくなったことで温室効果ガスが増えることはやむを得ない、と言わんばかりの答弁。それでも、今後計画を策定する中でこの目標は検討する、ということになりました。 (表)区「基本計画」での温室効果ガス削減目標(単位;千t) 2000年 2013年 2020年 2020年 現計画 1,174 880 今回案 1,336 988 |