台東区の小学校で最近配布された「放射線副読本」は原発安全神話を子どもに植え付ける重大な内容です。配布も含め、学校現場で使うべきではありません。

 記述内容と問題点の一部を指摘すると…。
「100ミリシートベルト以下なら癌の危険はない、100〜200ミリシートベルトなら、発野菜摂取が少ない、塩分摂取が多い人より発癌リスクは少ない」…しかし、科学的には「低線量被ばくには、これ以下なら大丈夫という、しきい値は存在しない」というのが常識です。

「福島事故の放射線物質の量はチェルノブイリの7分の1で、福島県の検査結果では、健康に全員影響はなかった」…検査対象の異常な少なさが問題になっています。しかも半減期を大幅に過ぎてからの検査。子どもの甲状腺癌の発症率の異常さに触れず、今後も影響は検出されないという決めつけは非科学的です。

「原子炉に水を入れ続け、原子炉は安定した状態を保っている」…燃料デブリの状態もわからず、コントロールどころか増え続け処理できない汚染水には目をつぶっています。使用済み核燃料、核のゴミの処理は全く展望がないということは全く書きません。

 あきらかに電力会社と政府の立場に徹底して立っています。子どもたちに誤ったことを教えるべきではありません。



▲戻る