たくさんの悩み、要望が出た、区内に避難している子育て中の母親たちとの懇談会

日本共産党台東区議団は8月23日、区内ホテルに避難している子育て中の母親二人から実情を聞く懇談会を開きました。故郷のコミュニティーを離れ、孤立して子育てする苦しみ、要望が次々に出されました。早速、要望を実現するため全力をあげています。
子どもの被ばく恐れ 故郷離れ孤立したくらし


 避難生活の中で出産
 生後四か月の乳児をもつ母親は、放射能汚染からお腹の子どもを守りたい一心で三月十五日、いわき市から東京へ。東京で出産しました。赤坂プリンスは六月末で立ち退き。八月末までが期限とされていた東上野のホテルはようやく継続可能と連絡がありました。次の期限は十月末です。 
 二人でシングルの部屋
 一歳四か月の子どもの母親は、子どもの被ばくを恐れ県内外二軒の親戚に身を寄せました。でも、これ以上迷惑をかけたくない、と東京へ。現在は東上野のビジネスホテルでシングルの部屋です。子どもが動き回るようになり、「もう少し広い所に行きたい」。やはり期限は十月です。

保育やワクチン 断られたことも
ヒブワクチンはすぐ改善させ

 住宅や生活については、災害救助法にもとづき国や都が支援をもっと強めるべきですが、懇談の中で、二人とも住民票がないことなどを理由に、台東区の行政サービスが受けられなかったことがわかりました。一時保育での保育所入所と、ヒブ・肺炎球菌ワクチン接種です。
 保育所入所はすでに改善されていましたが、ヒブ・小児肺炎球菌ワクチンについては、私はすぐに保険所に申し入れ実施を約束させました。
他の施策も区民との違いがないようにするのは区の責任です。


いわきから台東区内に子どもと避難している方に、浅草の方からのご厚意で自転車が寄せられました。仲立ちしましたが、今日から子どもさんの保育所送り迎えに使える、と大変喜ばれました。

借上げ住宅避難者もつかまず
住宅・生活 都の責任は重大

 区の「避難者情報登録システム」登録者数は百十九人(八月二十二日現在)。八月に入って十人増えています。都・区とも実際の避難者はこれよりはるかに多いことを認めています。東京都への避難者は一万人、との報道もあります。
 私が二十三日に東京都に問い合わせたところ、民間借上げ住宅への避難者数すらつかんでいませんでした。姿勢が問われます。

「内部被ばくの検査して」

 二人とも夫は被災地・福島で働いていて、二つに離された世帯の家計を支えています。孤立して子育てをしている彼女たち。子育ての悩みの相談、同世代の母親との交流や情報交換の要求は出されました。「せめて区報や地域の催しなど情報が届くようたしてほしい」。
 最も切実なのは、子どもの内部被ばくの不安。福島の四割の子どもが甲状腺に被ばくした、との報道に顔が曇ります。「この子も検査してほしい」。当然です。



区民の厚意により、支援ボランティアの下条さん(右)に自転車をわたせました。


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