地域産業の振興にとっての重要なカギは「人材確保・育成」ですが、近年台東区には『自ら手に職をつけて将来は自立的な仕事をしていきたい』という職人・クリエイターが集まりはじめています。区内最大の地場産業である皮革履物(靴)産業で、その実態、今後の展望・課題を明らかにしたいと、調査しました。
産業は他の製造業同様、グローバリゼーションにより、輸入自由化の中で縮小・衰退が続いてきました。事業所数・従業員数とも大幅に減りましたが、依然として、取引先の集積化が「品質のよさ」「短納期への対応力」という、浅草地域の強みは生きています。
また、都立・民間の靴づくりの養成施設が複数存在し、区の政策的支援もあって職人・クリエイターの創業を支援するインキュベーション施設が、官民地域に広がっています。
養成・創業支援施設とも、課題はありますが、今年度からスタートした区の産業振興プランにはそれをカバーする支援策が盛り込まれており、評価できます。
台東区において、産業集積のあり方を展望するには、@既存業界とクリエイターの結束をAまちが一体となっての「地域ブランド化」をB若い力を「地域」で育てる意識をC北部地域の街づくりの中で位置づけを…などが課題ではないでしょうか。
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